「不登校児は頭が悪い、学力的に劣る」という大嘘!後半です!


=適応力を育てることが出来ない!=

この問題は、家庭の問題であり、学校の問題であり、地域社会の問題でもあります。つまり、親が悪いとか、学校(教師)が悪いとか、地域社会が悪いとか、一概には言えないのですが、他方では、家庭も学校(教師)も地域社会も、「不登校になりやすい性格の子達」に「適応力」、上述の「人の気持ちや世の中の事を良く理解して、この世界と上手く折り合っていく力」を育てることは出来ていないと言わねばなりません。

=日本の子どもは本当に大切にされているか?=

家庭の問題というのは、例えば、一人っ子家庭が多くなり子どもは兄弟(姉妹)という競争相手がいないため親の愛情は当たり前と思いがちです。親の愛情は当たり前と思って居る独りっ子と、親の愛情を競争で勝ち取らなくてはならない子のどちらが「適応力」を身につけるでしょうか。また、兄弟がいても親が過保護だったり過干渉だったりすると、果たして子どもの適応力は育つのでしょうか?この意味で、日本の子どもは本当に大切にされているのでしょうか?

=教員を指導する仕組みがない学校=

学校では、熱意と適性が必ずしも十分ではない方が安定性を求めて教員となり、その方々を指導する学校も教育委員会もそのノウハウがない、教員指導の仕組みも出来ていない、だから、繁雑なデスクワークを増やし管理一辺倒の教育現場にするしかない、その結果、担任はクラス全員を一本のロープで束ねて引っ張るばかりで子どもとの一対一の対話が圧倒的に足りない、そのロープの縛りに耐えられない子は不登校になり、先生方は不登校の子に時間と労力を割くことが出来ない、こういう現状がないと言い切れるでしょうか?

=非科学的な根性論の蔓延(マンエン)=

おまけに中高以上の部活動では、厳しさ、叱咤、シゴキ、罵声、それから体罰などに耐えることこそが適応力(根性と言われることもあります)を養うと、全くの勘違いをしている部活顧問も少なくないと言う話しを聞きます。果たして、こういう現実がないと言い切れるでしょうか?もし言い切れないとすると、学校でも適応力を育てる教育なぞ実はこれっぽっちも出来ていないということになりかねません。

=現代の絶滅危惧種とは?=

地域社会では、「他人の子どもを熱心に叱ってくれるお爺ちゃんお婆ちゃん」は絶滅危惧種です(笑)。いえ、最早、絶滅してしまったのではないでしょうか。私の子ども時代には「おっかないオジサンやオバサンが居ました。今では他人の子を叱ったりしたら、変人扱い、下手をすれば警察に訴えられかねないご時世ではないでしょうか。今や横の繋がりから言っても縦の繋がりから言っても地域としてのまとまりは希薄で、老若男女を問わず人は皆孤独に見えませんか?こういう意味で、少なくとも、現代社会は子どもを育てる力を失ってしまったのではないでしょうか?

=日本という国全体が「機能不全家庭」?=

子どもを健全に育てられない家庭を「機能不全家庭」と言いますが、敢えて言うなら、日本という国全体が「機能不全家庭」だと言っても過言ではないでしょう。そのしわ寄せはほとんど家庭に押し寄せることになります。しかも、そのほとんどは母親に押し寄せます。さらに、現代の家庭はほとんどが夫婦共働きでお父さんお母さんは疲れ果て、特にお母さんはいつも「親として自分は子どもに対して不十分なのではないか?」という心配を抱えています。それが、過保護や過干渉になって、ますます子どもの「適応力」は育たず、ひ弱さが不登校や引きこもりを大量生産するという社会的な構造を作っているのかも知れません。

=あえて批判的に書きました!=

ここまでは、子どもの「賢さ≒頭の良さ」を、学力と適応力に分けて、不登校の子はおおむね「学力」の面では恵まれているのに、適応力という事になると「もともとの性格」として弱点を抱えてしまっている子達が居るという話しをしました。そして、この子達を不登校に追い込んでいく社会的教育的な問題点があるので、それを批判的に書いてきました。言わば、「こうだからいけない。ああだからいけない」という形で、読者の皆様に問題を知って頂き、理解して頂きたいとと思ったのでした。

=しかし、どうすれば「適応力」を家庭で養っていけるのか!!=

しかしながら、本来、どうやれば子どもの「適応力」を家庭で養っていけるのか、ということこそ読者の皆さんの知りたいところでしょうね。そもそも、「適応力って何だ?」という問題は「人間とは何か?」という問題にもつながる大問題です。また、親子の性格タイプによる「相性」というのも、適応力がまずは親子間で養われることを考えると、これまた大問題であることが分かります。なにしろ組み合わせが多すぎてなかなかまとまりません。まとまらないことを無理して書こうとすると、優に一冊の本になりそうです。おまけに、ちっとも面白くない本になってしまうことでしょう(笑)。

=親も子も生き方が変わる?!=

確かなのは、不登校を乗り越える過程が自らを見つめる力を養い、親も子も物事を深く考える力が付くということでしょう。思うに、子どもにとっては、やりたいことをはっきりさせて進学を考えられるようになることがいちばん大きいと思います。こうなると、不登校期間中の勉強の遅れを取り戻すのは難しい事ではありません。

そして、親は子どもが不登校を克服すると、以前よりとてもハッピーになるのではないかと思います。当たり前?かも知れませんが、「幸せ感」がとても深くなり、生き方も変わるのではないかと思います。

=やはり知っておきたい性格タイプ=

私は、人の性格を大きく三つに分類して、さらにその三つをおのおの三つに分けて、合計9種類の性格タイプで考えています。この9種類の性格タイプの内、このブログで詳しく解説したのは親が2タイプ、子が3タイプ、合計5タイプだけです。残りの4タイプは、経験談やインタビューでは少し出てきますが、細かく解説はしていません。おいおい読者の皆さんが、自分の性格タイプが分かり、同時に、子どもの性格タイプも分かるように、この辺りを充実させて行くつもりです。

乞うご期待です。

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