「めだかのがっこう」で扱う不登校の範囲

前回の投稿で、不登校はおよそA群(心の病気)、B群(心理的な原因による体調不良)、C群(心理的な問題)、D群(過保護/過干渉)、E群(親がアダルトチルドレン)、F群(発達障害)の六つに大別でき、それぞれに対処法があることを書きました。

「めだかのがっこう」が有効なのは、B群(心理的な原因による体調不良)とC群(心理的な問題)の不登校です。ところが、ほとんどの子どもさんは自分がなぜ学校に行けないのか分かりません。何とか親に説明できるのがB群でしょうか。例えば、起立性調節障害であれば、「頭が痛い」「起きるとふらふらする」など説明できますし、「過敏性腸症候群」の場合も、便秘や下痢による腹痛を訴えたり、ガス(おなら)がたくさん出るから行けないなど言ってくれる場合のほうが多いです。

それからC群のごく一部、例えば、「いじめ」を受けている時に、「いじめ」られるので怖くて行けない、辛くて行けないと言う場合に話してくれる子どもさんはいますが、むしろ少数派です。子ども本人にとって理由がはっきりしていても、仕返しを恐れて「いじめ」の事実を言えない子どもが少なくありません。そして、同じC群でも、これがストレス障害や何かの事件で精神的な打撃を受けてしまったような場合には、なぜ行けないのか自分で自分に説明することさえ大変に難しいですから、親に説明しようにもままならないと言うのが普通です。

まして、C群以外の不登校となると、子ども本人にも理由がまったく分からないため、中にはいじめを受けているわけでもないのに「いじめられている」と言ったり、「お腹が痛い」「頭が痛い」などと思い込んで「体調不良」のせいにする子どもも出てきます。

これは何も小学生に限ったことではなく、中学生はもちろん高校生でも自分の不登校の原因を正しく説明できる場合の方が珍しいのです。

ですから、親から見て「子どもがなぜ学校に行けないのか」その理由が分からなくても、ある意味、当然と言わねばなりません。

例外は、子どもさんがF群(発達障害)の場合は、親御さんが幼少期からの子どもさんの様子から医療機関で「発達障害」の診断を受けている場合です。しかし、この場合も、ご本人はもとより親御さんも我が子の発達障害に気が付いていないと言う場合がおうおうにあります。

こういう事情があるため、輝け元気!では、子どもさんの不登校がどの群に入るのか事前に無料面談を行っています。目的は、なるべく効果のある群の子どもさんの親に参加して欲しいからです。これは「めだかのがっこう」による「学校復帰率」を上げたい事情もありますが(笑)、効果が無いと分かっているのに受講費用を頂く事態を避けたいと考えているからです。また、「めだかのがっこう」以外の対処策、つまり「一対一」のカウンセリングや「親子カウンセリング」に回って頂くためです。

では、最初の無料面談でどれくらい正確にAからFまでのどの不登校かが分かるかというと、これがはなはだ難しいというのが正直の所です。およその判断はつきますが、間違うことも少なくありません。下記にA群からF群まで、「どれくらい有効か」を整理してみました。

A群(心の病気):有効ではありませんが著しい害もありません。しかし、事前に分かれば医療機関での受診をお勧めしています。

B群(心理的な原因による体調不良):有効です。

C群(心理的な問題):有効です。

D群(過保護/過干渉):親御さんの取り組みによって有効な場合がありますが、多くの場合、無効(効き目がない)です。「親子カウンセリング(親と子が同時並行的にカウンセリングを受ける)」をお勧めしています。

E群(親がアダルトチルドレン):親御さんの取り組みによって有効な場合がありますが、別に「親のこころのカウンセリング」をお勧めしています。

F群(発達障害):ある程度は有効ですが、同時に、子どもさんの一対一のカウンセリング(主にSSTを指導)もお勧めしています。

事前の無料面談で判断がつかない場合もありますが、講座が始まって、メールや電話でのやりとり、スクーリングで子どもさんの様子を直接お伺いすることで、逆に、どの群に属する不登校なのか診断できる場合も出てきます。たとえば、夏休み明けからの学校復帰を目指した春夏講座では6名の方のうち3名の方が新学期から学校復帰を果たしました。D群(過保護/過干渉)のお一人は最初の一ヶ月で脱落となりました。残る2名のうち1名の方は講座修了後、病院を受診して「統合失調症」の診断が出ました。最後のお一方がけっきょく原因不明で効果無く終了されました。

ここで一般的な話しに戻ります。不登校は子どもさんの年齢が若ければ若いほど、そして、不登校期間が短ければ短いほど、学校復帰までの期間も短くなる傾向があります。

正確な数字を取っていないので長年の印象ということになり恐縮なのですが、B群(心理的な原因による体調不良)とC群(心理的な問題)の子どもさんのうち約6割強は、「めだかのがっこう」方式による親御さんの働きかけだけで再び学校に通い始めます。「命の泉」から再び「元気」が湧きだしてくるのです。

「めだかのがっこう」は不登校の小中高校生をお持ちの親御さんを対象にした「休み明けからの学校復帰を目指すお父さんお母さんのためのスクーリング付き通信講座」です。期間は4ヶ月となります。いま実施中の「めだかのがっこう」は正月休み明けからの学校復帰を目指して6名の方が参加中です。

現在「募集中」の「めだかのがっこう」は、「春休み明け4月の新学年から学校復帰を目指すすお父さんお母さんのためのスクーリング付き通信講座」となります。初回の無料面談の申し込みを受け付けております。スクーリングの開始は1月第2週の土曜日からです。以降、3月末まで第2,第4の土曜日ごとにスクーリングを行っていきます。定員は7名です。

初回無料面談がすべての始まりです。

ぜひ早めに相談にお越し下さい。

 

 

 

 

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