親元を離れた大学時代に苦難はやってきました。Cさんのインタビューより。(後半)


Q3 いつ頃が一番辛かったですか?

この質問の続きから後半に入ります。

=現実なのか妄想なのか=

やがて電話が鳴っても出なくなりました。母や友人とさえ話が出来なくなったのです。すると足音がして、ノックの音が聞こえて、暗闇で身構えていると、管理人さんがドアを鍵で開けて入ってきました。「なんだ居たんですか」と驚いて出ていく管理人さんをぼうっと見つめていました。今はこの頃のことを思い出せるようになりましたが、あの頃は過ぎていく時間が感じられませんでした。最悪の時でした。自分では感じませんでしたが、とにかく何もかも恐かったのです。

=生きるとは?=

生きるって何?とか、苦しむことなの?とか考えましたが、死ぬことは考えませんでした。死んで自分の意識が消えるという恐怖の方が苦しみを上回っていたのだと思います。

大学5年目に入って「もう自分では自分のことをどうすることも出来ない」と悟ってから、自分で輝け元気!を探し当てました。

Q4 輝け元気!のカウンセリングで良かったことは?

=真実に向き合う恐怖=

大門さんとはメールでの相談から始まったのですが、自分のことを初めて理解してくれる人に出会ったと思いました。この人になら本当の自分を出すことが出来ると思えました。と言うよりも私のことは既になんでも分かってくれているような気がしました。それでも当時は外出することが出来なかったので、すぐにカウンセリングに通うと言うことは出来なかったのです。それに自分の真実と向き合うことにも恐怖心がありました。

=一つだけ見つけた救い=

何度か電話でお話しさせてもらって、やっとの思いで出掛けることが出来たのでした。

まず私が以前に受けたカウンセリングとはまるで違うのが驚きでした。最初の3~4回は、何もお話しすることが出来ず話そうとすると涙しか出なかった私でしたが、大門さんはいつも自分の経験を淡々とお話ししてくださいました。以前のカウンセラーの方は、いつも私が話し出すのをいつまでも待つというやり方でしたので、何か話さなければというプレッシャーがあってそれがひどく辛かったのです。ここでは辛ければ何も話さなくていいというのが私にとって何よりの救いでした。

=安心することがなかった=

少しずつ少しずつお話が出来るようになってからは、自分にとって思いがけないことが次々と明らかになっていくのが驚きでした。私の育った家庭環境がどうして私に極端な秘密主義と完全主義を植え付けたかが見えてきたときには本当に安心しました。私には幼少の頃からこころの底から安心すると言うことがなかったのです。その事に気が付いた夜、何年ぶりかでぐっすり眠ることが出来ました。

=湧き上がる憎しみ=

私が一種のアダルトチルドレンだと言うことが分かってから、父や母を憎む気持ちが沸き上がって、その気持ちを整理整頓するのに長い時間がかかりました。また人に対してどういう態度を具体的にとっていったらいいのかという事が私には大きな問題でした。

普通のカウンセリングのように自分で問題に気付き、自分で解決策を見出すということだと、どれだけ時間がかかったか分かりません。と言うより自分で考えていたら解決は得られなかったと思います。大門さんは私が気付くような質問をどんどんして下さいますし、原理原則と言う形で解決策も具体的に示してくださるので、考えが以前のように堂々巡りをしないでひとつひとつけじめを付けていくことが出来るのです。

=よみがえった友情=

そのやり方を、入学当初比較的親しかった友達と会って試すことが出来たときが忘れられません。とても恐かったのですが、一言話し始めると後から後から言葉が湧いてきて、その友達に対する好意と親しさで自分が満たされていくのを感じました。その友達も私の変わりように唖然としていましたが、本当に喜んでくれました。先日はその友達と初めての海外旅行に行くことも出来ました。

=赦しを急ぐことはない=

こうして私の人間関係は友達との関係から変わっていったのですが、やはり両親との関係はそう簡単ではありません。多分、私にとっての一生の課題になるのだろうと思っています。でも私の辛い生い立ちには意味があるのだという大門さんの言葉を信じて両親に向き合っていくつもりです。いつの日か必ずこころから許せるようになると信じています。

Q5 呼吸法のトレーニングはどうでしたか?

=習慣になった呼吸法=

呼吸法トレーニングは私にはもう毎日欠かせない習慣になりました。最初に呼吸法を教えていただいたときからほとんど毎日続けています。こう言うことが出来ることを全く知りませんでしたので、こういう世界があるのだと最初とても驚きました。辛い思いがこみ上げて来るときにも、頑張ってやっていると気持ちが落ち着いてくるので、どれだけ救われたか分かりません。最近は、気持ちが安らぐと言うだけでなく、まばゆい光に包まれているような感動を覚えることがあります。

Q6 これからの計画は?

=時間が許す限り悩みたい=

今、大門さんに勧められてアルバイトをしています。せっかく始めることが出来たところなので今のアルバイトを大事にしたいと思っています。

来年の4月から大学に戻る道もあるので考えていますが、親は帰ってくるように望んでおり、どうするか私としてはもう少し悩んでいたいと思っています。考えてみれば本当の自分が本当の悩みを悩むということがない人生でしたから、時間が許す限り悩みたいというのが今の偽らざる気持ちです。

以上

◇NPO輝け元気!の無料相談

◇所在地:横浜市青葉区美しが丘西

◇最寄り駅:東急田園都市線(横浜市営地下鉄)あざみ野駅または小田急線新百合ヶ丘駅

◇遠方の方には、オンライン相談(電話相談)もあります。

◇お申し込み:daimon@kagayake.org

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